ICTを用いた国語科教育
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国際標準の「読解力」の育成に有効なハイパー意味マップ



学習ウェブとは

学習ウェブサイトとは、学習単元を1つのウェブサイトに構成したものです。インターネット上のウェブサイトを利用した学習とは違います。ウェブに構成することで、学習活動を視覚化することができます。その利点は次のような点だと考えられます。

過去の発表資料 全日本中学校国語教育研究協議会 滋賀県大会2000年11月10日 よりPDFのロゴ「ネットワーク環境における国語科の学習」(29kb)

ウェブサイトを用いる利点

学習にウェブサイトを利用することの利点は、学習という抽象的な概念が「視覚化」できるということです。もちろん、インターネット、写真やビデオなど情報通信とマルチメディアが整った環境で学習ができるということも含みますが、本質的な問題は情報通信やマルチメディアではなく、目に見えない「学習」という抽象概念を「視覚化」することによって、学習者が自分の学習活動を「自覚化」することができるということです。バーチャルリアリティの考え方を応用したメタ認知の育成です。

「視覚化」の意義

ではなぜ「視覚化」が有効かというと、次のように考えると理解できると思います。

  1. 学習して身につけるということは、学習内容が整理されて体系的に脳内に収納される(広い意味で記憶される)ということ。
  2. つまり、脳内に格納される時には体系的に整理整頓されているということ。
  3. しかしみなさんご存じの通り、その整理整頓の仕方は、人によって異なる。整理のうまい人と整理が下手な人、はたまた整理が全くできない人がいる。
  4. 理解できない人=整理ができない人:応用力がない人=脳内の引き出しが整頓されていない人、ということがいえる。

この、「整理整頓」ということは、従来の学習では着目されずにきました。その理由は次の二つだと思います。

  1. 「学習」という人間活動を経験主義的観点からのみとらえ、経験主義的なアプローチだけを重視してきたこと。
  2. たとえ「学習」は脳細胞の活動であるととらえたところで、その先につながる具体的実践が見当もつかなかったこと。

どうでしょう。つまり、コンピュータを用いることで、従来不可能だった実践分野が開けるわけです。

注意点

この学習は、学習内容を整理整頓して脳内に格納させることを目的としています。したがって、当たり前ですが、教師自身が整理整頓されていなければいけません。無計画で行き当たりばったりの実践では、学習はできません。コンピュータの表現力を利用して、できるだけ具体的に視覚化するためには、学習活動全体を、教師が構造的に把握して表現する力を持つということが要(かなめ)となります。

今後の方向性

大切なことは、学習とか思考ということを科学的にとらえ、コンピュータというメタメディアの潜在能力を十分に発揮させてサポートさせるということです。決して、ウェブサイトを作ることが目的ではありません。そして、今のところ、学習に用いることができるソフトウェアの開発がされていませんので、仕方なくhtmlでちまちまやっているわけです。生徒の現実(生徒の実態)を中心において実践を組み立てるという基本さえ間違わなければ、どのように機器が変わり進歩しても活動を見誤ることはないと思います。


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